かわら版 「パワハラについて」

今回のスリーミーかわら版は「パワーハラスメント(パワハラ)」について解説します。

近年、職場で特に問題となっているこの「パワーハラスメント」(パワハラ)とは、職務上の地位や権限などを利用して、部下の就業意欲を失わせたり、就業環境を悪化させたりする言動などのことです。しかし、厚生労働省のウェブページには「職場のパワーハラスメント」とは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、身体的あるいは精神的苦痛を与える行為または職場環境を悪化させる行為」と書かれています。つまり、上司からの行為だけがパワハラではないのです。

また、厚生労働省は「職場のパワーハラスメント」を6つに類型化しました。第一に「暴行・傷害」、第二に「脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言」、第三に「隔離・仲間外し・無視」、第四に「業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害」、第五に「業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度に低い仕事を命じることや仕事を与えないこと」、第六に「私的なことに過度に立ち入ること」があります。ただし、これら以外の行為は問題ないということではないことに注意する必要があります。

職場のパワーハラスメントは社会問題として顕在化しています。労働者を対象に行われた調査では、職場のパワーハラスメントが一部の限られた労働者だけの問題だけではなく、働く誰もが関わりうる可能性あることが示されています。近年では、職場のパワーハラスメントに関する訴訟の増加も伺われ、判決でも「パワーハラスメント」の言葉が使用されるようになっています。

ここで、パワハラに関する訴訟に関連して、先月28日に福井地裁が下したパワハラ訴訟の判決を取り上げましょう。

福井市の消火器販売会社に入社後、1年も経たずに当時19歳の男性が自殺したのは、上司のパワーハラスメントが原因だとして、男性の父親が会社と当時の上司に計1億1千万円の損害賠償を求めていた訴訟の判決で、「上司が人格否定を繰り返した」として、計約7千2百万円の支払いを命じました。

未成年へのパワハラ訴訟で自殺との因果関係が認定されたのは全国初です。

判決理由で裁判官は「人格を否定する言葉を繰り返し、精神障害を発生させた」と指摘。「発言は指導の粋を超えており、典型的なパワハラだ」と断じました。

自殺した男性の手帳には、日々注意された内容が書かれていました。そこには「死んでしまえばいい」「辞めればいい」「ウソつき」などの暴言が残されていました。

パワーハラスメントは、快適な職場で働く権利を侵害する行為として許されるものではなく、加害者は損害賠償を追わなければなりません。このようなことが起こらない職場環境づくりが求められています。

 

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